小型無人機等飛行禁止法の改正点|重要施設1km規制【2026年版】

2026年6月17日に成立した改正・小型無人機等飛行禁止法により、国会議事堂や皇居など国の重要施設周辺のドローン飛行禁止エリアが約300mから約1kmへ拡大されました。航空法との違いや対象施設、撮影計画への実務的な影響を整理して解説します。

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「いつも撮影していた場所が、急に禁止区域になっているかもしれない」——2026年6月17日、改正・小型無人機等飛行禁止法が成立し、国会議事堂や首相官邸、皇居、原子力事業所、防衛関係施設といった国の重要施設周辺の飛行禁止エリアが、従来の約300メートルから約1キロメートルへ拡大されました。制度改正のたびに情報が錯綜しやすいテーマなので、この記事では分かっている事実の範囲に絞って、改正内容と航空法との違いを整理します。

注意:

本記事は改正・小型無人機等飛行禁止法(2026年6月17日成立、参議院本会議で可決)の成立事実を基に執筆しています(参照日: 2026-09-01)。施行日や規制対象の詳細な条文、区域の正確な線引きについては一次情報が確定していないため、本記事では断定的な記載を避けています。最新の詳細は警察庁・都道府県警察・国土交通省の公式発表で必ず確認してください。


何が変わったのか: 300mから1kmへ

改正・小型無人機等飛行禁止法(2026年6月17日成立)により、国の重要施設(国会議事堂、首相官邸、皇居、原子力事業所、防衛関係施設等)や外国公館の周辺に設定される小型無人機等の飛行禁止区域が、従来のおおむね300メートルから、おおむね1キロメートルへと拡大されました(出典: 改正・小型無人機等飛行禁止法, 参照日: 2026-09-01)。

拡大の幅(約3倍以上)は確認できますが、施行日・対象施設ごとの正確な区域形状・罰則の詳細な条文番号については、本記事執筆時点で信頼できる一次情報を確認できていません。この記事では「300mから1kmへ拡大された」という事実の範囲にとどめ、それ以上の細部は断定しません。

区域の半径が広がったことで、これまで対象外だった場所が新たに規制の範囲に入る可能性があります。特に都市部で重要施設が密集しているエリアでは、複数の施設の禁止区域が重なり合い、飛行できる場所がさらに限定される事態も考えられます。

重要:

この記事の情報は執筆時点(2026年9月1日)のものです。 施行日や具体的な規制内容、対象施設の一覧、罰則の詳細は、必ず警察庁・都道府県警察・国土交通省の公式発表で最新情報を確認してください。制度は今後も改正される可能性があります。


小型無人機等飛行禁止法とは何か

小型無人機等飛行禁止法は、正式名称を「国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等、外国公館等及び原子力事業所の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律」といい、警察庁が所管する法律です。対象となる主な施設は次のとおりです。

  • 国会議事堂・内閣総理大臣官邸
  • 皇居・御所
  • 政党事務所
  • 外国公館等
  • 原子力事業所
  • 防衛関係施設(自衛隊施設・在日米軍施設等)

これらの施設の周辺では、対象施設の管理者や警察の許可なく小型無人機等を飛行させることが原則として禁止されています。2026年の改正で、この禁止区域の半径がおおむね300mから1kmへ広がったことになります。

同法の禁止区域は、施設ごとに個別に指定される点も押さえておきたいポイントです。すべての官公庁・公共施設が対象になるわけではなく、法律に列挙された特定の重要施設・外国公館・原子力事業所の周辺に限定されます。どの施設が対象になっているかの一覧は、警察庁または各都道府県警察の公表情報で確認するのが確実です。


航空法との違いを混同しない

ドローンの規制で最も混同されやすいのが、重要施設周辺の飛行禁止を定める同法と航空法の違いです。この2つは所管省庁も規制の目的も異なる、別の法律です。

項目小型無人機等飛行禁止法航空法
所管警察庁国土交通省
目的重要施設の警備・テロ対策航空機・地上の安全確保
規制の形特定施設の周辺に禁止区域を設定DID地区・高度150m以上等の「特定飛行」に許可・承認を要求
主な手続き窓口施設管理者・警察DIPS(ドローン情報基盤システム)
機体登録・リモートID対象外対象(100g以上の機体)

たとえば、DID地区(人口集中地区)の外にある機体であっても、その場所が防衛関係施設や原子力事業所の周辺1km以内であれば、小型無人機等飛行禁止法の禁止区域に該当する可能性があります。逆に、小型無人機等飛行禁止法の対象施設から離れた場所でも、DID地区上空や夜間飛行であれば航空法上の許可・承認が必要です。「航空法の許可さえ取れば重要施設の近くでも飛ばせる」という理解は誤りです。 両方の規制を別々に確認する必要があります。

言い換えると、飛行の可否を判断するチェックは常に2段階になります。1段階目は「重要施設周辺の飛行禁止区域に入っていないか」、2段階目は「DID地区・高度・目視外飛行などの条件で航空法上の許可・承認が必要な特定飛行に該当しないか」です。どちらか一方だけを確認して飛行させると、もう一方の規制に抵触するリスクが残ります。

機体登録・リモートID・DID地区・特定飛行の許可申請といった航空法側の手続きは、以下の記事で重量区分別に整理しています。

なお、機体登録やリモートIDは航空法上の制度であり、対象施設周辺の規制とは根拠法が異なります。機体登録を済ませていることと、重要施設周辺で機体を飛ばしてよいことは、まったく別の話である点を誤解しないようにしてください。

登録記号を機体に表示していても、それは航空法上の義務を果たしているに過ぎず、小型無人機等飛行禁止法の禁止区域内での飛行を許可するものではありません。航空法で定められた空港周辺の飛行禁止範囲も、これとは別の規制として押さえておく必要があります。


なぜ2026年に改正されたのか

小型無人機を使ったテロ・妨害行為への懸念や、海外での重要施設周辺における無人機事案の増加を背景に、警備上の観点から規制範囲を広げる必要があるという議論が続けられてきました。2026年6月17日、参議院本会議で改正法が可決・成立し、重要施設周辺の飛行禁止エリアが拡大されるに至りました。

改正の背景にある立法趣旨や審議過程の詳細な議事録までは、本記事執筆時点(2026年9月1日)で一次情報を十分に確認できていません。「なぜ改正されたか」という経緯よりも「何がどう変わったか」という結果を優先して押さえておくのが、実務上は現実的な向き合い方です。

なお、こうした警備関連の規制強化は、大規模な国際イベントや要人往来のタイミングで見直されることも珍しくありません。今後さらに区域や対象施設が見直される可能性も念頭に置き、定期的に最新情報をチェックする習慣を持つとよいでしょう。


撮影・空撮ドローン運用者への実務的な影響

空撮・FPVドローンを趣味や業務で運用している人にとって、今回の改正で実務上気をつけたいポイントは次の3点です。

ヒント:

エリア選定の見直しが必要な人: これまで問題なく飛行できていた撮影スポットが、重要施設からの新しい距離基準(約1km)に入ってしまうケースが出てきます。特に都市部で官公庁施設・防衛関係施設・原子力関連施設の近くを拠点にしている場合は、改めて位置関係を確認してください。

  1. 禁止区域の再確認: 撮影計画のあるエリアが対象施設から1km圏内に入っていないか、事前に確認する
  2. 航空法とは別に判定する: DID地区外・高度150m未満であっても、重要施設周辺であれば別途この法律の対象になり得る
  3. 判断に迷う場合は飛行を見送る: 区域の正確な範囲が公式情報で確認できない場合は、無理に飛行させず情報を待つ
注意:

違反した場合、機体の飛行停止命令や機体の破損等の措置、刑事罰の対象となる可能性があります。「この程度の距離なら大丈夫」といった自己判断は避け、少しでも該当の可能性がある場所では飛行を見送る判断が安全です。

法人・業務利用での確認事項

インフラ点検・測量・報道・イベント撮影など業務でドローンを運用する事業者は、次の点も併せて確認しておくと安心です。

  • 定期的に飛行するルート・拠点が対象施設の近くにないか: 一度確認して問題なくても、拡大後の区域に新たに含まれていないか改めて棚卸しする
  • クライアントへの説明: 撮影可否の判断が変わる可能性があることを、案件の初期段階でクライアントにも共有しておく
  • 社内マニュアルの更新: フライトチェックリストに「対象施設からの距離確認」の項目を追加する

事業として複数拠点・複数エリアでドローンを運用している場合、拠点ごとに担当者任せにせず、組織として最新の禁止区域情報を一元管理する体制を整えておくと、改正のたびに個別確認する手間を減らせます。100g未満ドローンの規制ルールも同時に確認しておくと理解が深まります。


よくある勘違いを整理する

改正内容が話題になると、SNSなどで不正確な情報が広まりやすくなります。ここでは、混同されやすいポイントを整理しておきます。

勘違いの例実際
「1kmの規制はドローン全般に適用される新しい法律」既存の小型無人機等飛行禁止法の区域の広さが変わっただけで、対象施設は従来どおり限定的
「DID地区の外なら重要施設の近くでも自由に飛ばせる」DID地区の該当有無と重要施設周辺の該当有無は別の判定。両方を個別に確認する必要がある
「100g未満の機体(トイドローン)は対象外」機体登録の対象・対象外にかかわらず、重要施設周辺の飛行禁止は機体の重量を問わない規制とされている(詳細は公式情報で要確認)
「許可申請すればどこでも飛ばせる」小型無人機等飛行禁止法における許可は、DIPSでの航空法の許可・承認とは別の手続き。混同しないよう注意する

上表の「実際」欄も、施行日以降に確定する詳細ルールによって解釈が補われる可能性があります。判断に迷うケースでは、必ず警察庁・都道府県警察の公式情報を確認してください。SNSやまとめサイトの二次情報だけで判断するのは避け、一次情報にあたる習慣をつけておくと安心です。DID地区の確認方法を併せて理解すると、規制の全体像がつかみやすくなります。


まとめ: 現時点で確認できること・できないこと

2026年6月17日、改正・小型無人機等飛行禁止法が成立し、国の重要施設周辺の飛行禁止エリアが約300メートルから約1キロメートルへ拡大されたことは確認できています(出典: 改正・小型無人機等飛行禁止法, 参照日: 2026-09-01)。一方で、施行日・対象施設の正確な区域形状・罰則条文といった細部は、本記事執筆時点では一次情報を確認できていません。

撮影・業務でドローンを運用する場合は、次の順序で確認することをおすすめします。

  1. 撮影予定地が重要施設(国会議事堂・首相官邸・皇居・原子力事業所・防衛関係施設等)から1km圏内に入っていないか確認する
  2. 小型無人機等飛行禁止法の対象外だとしても、DID地区・高度150m以上等の航空法上の「特定飛行」に該当しないか別途確認する
  3. 区域や施行日の詳細が不明な場合は、警察庁・都道府県警察・国土交通省の最新の公式発表を確認してから飛行の可否を判断する

この3ステップは、あくまで確認の順序を示したチェックリストです。実際の適法性の判定は、個々の飛行場所・機体・飛行方法によって変わります。特に改正直後の時期は、区域指定や運用の詳細が段階的に公表される可能性があるため、「以前は問題なかったから今回も大丈夫」という判断を避け、飛行のたびに最新情報を確認する姿勢が重要です。継続的に同じエリアで撮影を行っている場合は、定点観測的に公式情報をチェックする習慣をつけておくと、規制の変更にいち早く気づけます。

本記事の判定は目安であり、法的判断ではありません。 実際の飛行にあたっては、国土交通省・DIPS(ドローン情報基盤システム)・総務省・警察庁の最新の公式情報を必ず確認してください。制度は改正される場合があります(本記事は2026-09-01時点の情報です)。

制度改正の情報は流動的です。本記事は今後、施行日や区域指定の詳細が公式に確定した段階で内容を更新する予定です。更新の有無にかかわらず、飛行計画を立てる際は必ずその時点の最新の公式情報を確認する習慣を持ってください。


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