FPV無線免許の取り方|4級アマと3陸特の違い・費用【2026年版】

FPVドローンの無線免許を用途別に解説。趣味で5.8GHz帯を使うならアマチュア無線技士4級以上、業務なら5.7GHz帯の無人移動体画像伝送システムと第三級陸上特殊無線技士が必要です。講習会と国家試験の費用・期間の目安、開局申請の手順、技適の確認まで手続き順に整理しました。

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FPVドローンの映像伝送に、どの無線免許を取ればよいのでしょうか? 映像伝送の電波を出すには、無線従事者の資格と無線局の開局申請の両方が必要です。趣味で5.8GHz帯を使うならアマチュア無線技士(4級以上)、報酬を伴う業務で飛ばすなら5.7GHz帯等の無人移動体画像伝送システムを使い、第三級陸上特殊無線技士以上を取ります。

このFPV無線免許ガイドでは、どちらの資格が必要かの見分け方、講習会と国家試験による取得の流れ、取得後の無線局の開局申請までを、手続きを進める順に説明します。

機体本体の選び方や初期費用の全体像は、FPVドローンの始め方と機材選び|初心者向け完全ガイドも合わせて確認してください。


なぜFPVドローンに無線免許が必要なのか

FPVドローンは、機体のカメラ映像をゴーグルへリアルタイム伝送するために5.8GHz帯の電波を使用します。この帯域で電波を出す送信機は、電波法上の「無線局」に当たります。無線局を開設するには、操作する人が対応する無線従事者資格を持っていなければなりません。そのうえで総務省(総合通信局)に開局申請を行い、免許状の交付を受ける必要があります(出典: 総務省 電波利用ポータル「アマチュア無線」, 参照日: 2026-10-13)。

注意:

技適(技術基準適合証明)のない送信機は、資格を取得し開局申請を済ませても使用できません。本記事は無線免許の取得・開局手続きの案内に限定しており、技適のない機器の使用を勧めるものではありません。購入前に必ず技適マークの表示を確認してください。

なお、機体の重量による航空法上の規制(機体登録・飛行許可等)は本記事のテーマである電波法の手続きとは別の制度です。両方の要否を個別に確認してください。

FPVレースやフリースタイル飛行の練習会では、参加者同士が同じ5.8GHz帯を使うため、無線局の免許を持たない機体の混在はトラブルの原因にもなります。イベント参加前に免許状の取得状況を確認しておくと安心です。


FPVの無線免許はどちらの資格が必要か

必要な資格は「その電波をどんな目的で使うか」で分かれます。

用途必要な資格無線局の種別
用途主な周波数帯必要な資格
---------
個人の趣味として飛行させ、金銭的な利益を伴わない5.8GHz帯(アマチュア無線)アマチュア無線技士(4級以上)
撮影代行・レース運営など、報酬を伴う業務として飛行させる5.7GHz帯・2.4GHz帯等(無人移動体画像伝送システム)第三級陸上特殊無線技士以上

アマチュア無線は金銭上の利益のためでなく、個人的な興味により行う無線通信です。そのため、アマチュア無線を使ったドローンを利益目的の仕事に使うことはできません。業務目的で飛ばす場合は5.8GHz帯ではなく、無人移動体画像伝送システム用の5.7GHz帯等を使い、第三級陸上特殊無線技士以上の資格と無線局免許が必要です。なお5.8GHz帯はETCなどのDSRCシステムにも割り当てられています。アマチュア無線で使う場合も、高速道路付近などでの使用は避けます(出典: 総務省 電波利用ポータル「ドローン等に用いられる無線設備について」, 参照日: 2026-10-13)。

情報:

ホビーとして始めて、後から撮影の仕事を請け負うようになった場合は、資格・無線局の種別を業務用に見直す必要があります。用途が変わった時点で総合通信局への相談をおすすめします。

資格取得から免許状の交付までの期間は、PC上のFPVシミュレーターで操縦を練習できます。シミュレーターは画面上の練習なので、映像伝送の電波は使いません。実機でも使える送信機を選んでおくと、免許状が届いたあとも同じ操作感のまま移行できます。

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RadioMaster Boxer(¥34,042)は、ホール効果ジンバルとEdgeTXを備えた携帯型の送信機です。シミュレーターとの接続方法はFPVシミュレーターの選び方で解説しています。

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アマチュア無線の資格取得の流れ

アマチュア無線技士(4級)を取得する方法

4級アマチュア無線技士は、次の2つの方法のいずれかで取得できます。

  1. 養成課程講習会を受講する — 日本アマチュア無線振興協会(JARD)などが実施する講習会を受講し、修了試験に合格する方法。数日程度の日程で完結するコースが一般的です。
  2. 国家試験を受験する — 公益財団法人日本無線協会が実施する国家試験を受験し、法規・無線工学の科目に合格する方法。受験料は比較的安価ですが、独学での学習期間が必要です。

どちらの方法でも、合格・修了後に免許申請が必要です。総合通信局から無線従事者免許証が交付された時点で、資格保有者になります(出典: 公益財団法人日本無線協会「国家試験の受験案内」, 参照日: 2026-10-13)。

第三級陸上特殊無線技士を取得する方法

第三級陸上特殊無線技士も同様に、養成課程講習会(日本無線協会等が実施)または国家試験のいずれかで取得します。学科の範囲はアマチュア無線とは異なり、業務用無線設備の運用に即した内容になります。日程・費用は実施団体により異なるため、申し込み前に各団体の公式サイトで最新の開催情報を確認してください。


申請前に準備するもの

資格取得・開局申請に進む前に、以下を手元に用意しておくと手続きがスムーズです。

準備するもの内容・用途
本人確認書類運転免許証・マイナンバーカード等
使用予定の送信機の仕様書またはメーカー公表資料技適番号・周波数・出力の確認用
講習会または国家試験の申込に必要な費用実施団体により異なる
開局申請用のメールアドレス電子申請Liteのアカウント作成に使用
用途の整理趣味か業務かで必要な資格・無線局種別が変わるため、事前に決めておく

開局申請の手順

資格を取得しただけでは電波を発射できません。次に無線局の開局申請を行い、免許状の交付を受ける必要があります。

ステップ1: 無線設備の仕様を確認する

使用する送信機の技適番号・周波数・空中線電力などの仕様を確認します。技適を取得済みの機器であれば、開局申請の記載事項を簡略化できる場合があります。技適マークの見分け方や確認方法については別ガイドで詳しく解説しています。

ステップ2: 開局申請書類を準備する

無線局免許申請書に、氏名・住所、無線従事者免許の情報、使用する無線設備の工事設計(技適機器の場合は技適番号)などを記入します。総務省の電波利用電子申請・届出システム(電子申請Lite)を使うとオンラインで申請できます(出典: 総務省 電波利用 電子申請・届出システム, 参照日: 2026-10-13)。

ステップ3: 総合通信局に申請を提出する

管轄する総合通信局へ、電子申請または書面で申請書を提出します。アマチュア無線局と業務用の無線局(無人移動体画像伝送システムの携帯局)とで申請窓口・様式が異なる場合があるため、事前に管轄の総合通信局の案内を確認してください。

ステップ4: 免許状の交付を待つ

審査完了後、免許状が交付されます。免許状に記載された内容(呼出符号・周波数・空中線電力等)の範囲を超えて電波を発射することはできません。免許状は大切に保管し、飛行の際に提示を求められた場合に備えておきましょう。

ヒント:

免許状の交付までには一定の審査期間がかかります。飛行イベントやレースに合わせて使いたい場合は、早めに申請を済ませておくと安心です。


FPVの無線免許にかかる費用と期間の目安

資格取得から開局申請までにかかる費用・期間はおおまかに次のように整理できます。金額・日程は実施団体・年度によって変わるため、申し込み前に必ず各団体の公式サイトで最新情報を確認してください。

項目養成課程講習会国家試験
費用の目安数万円程度(教材費込み)受験料は数千円程度+別途学習教材費
期間の目安1〜2日程度で修了できるコースが一般的試験日程に合わせて学習期間が必要
向いている人短期間で確実に取得したい人費用を抑えて自分のペースで学習したい人

開局申請自体にも申請手数料がかかる場合があります。金額は無線局の種別や電子申請の利用有無によって異なるため、申請時に総務省の案内で確認してください。

複数の送信機・機体を使い分ける場合、それぞれを免許状に記載する必要があるかどうかも確認しておくと、後から機材を追加する際の手続きがスムーズになります。


つまずきやすいポイント

  • アマチュア無線と業務用途の混同: 趣味で取得したアマチュア無線技士の資格のまま、報酬を伴う撮影業務でFPVドローンを飛行させることはできません。用途が変わったら資格・無線局種別を見直します。
  • 資格取得だけで満足してしまう: 無線従事者資格の取得と無線局の開局申請は別の手続きです。免許状の交付を受けるまでは電波を発射できません。
  • 技適の確認漏れ: 個人輸入・並行輸入の送信機は技適マークがない場合があります。資格と開局手続きが整っていても、機器自体に技適がなければ使用できません。
  • 免許状の記載内容を超えた運用: 免許状に記載された周波数・空中線電力の範囲を超えて電波を発射することはできません。機体やゴーグルを買い替えた際は、免許状の内容と一致しているか確認します。
  • 更新手続きの失念: 無線局免許には有効期間があります。有効期間や更新手続きの要否は、免許状交付時に案内される内容に従って確認してください。

手続き全体の流れ

順序内容実施主体
1用途を確認する(趣味か業務か)自分自身
2対応する資格を取得する(養成課程講習会 or 国家試験)JARD・日本無線協会等
3無線従事者免許証の交付を受ける総合通信局
4使用する送信機が技適機器であることを確認する自分自身(メーカー表示を確認)
5無線局開局申請を行う総合通信局(電子申請Lite可)
6免許状の交付を受けてから電波を発射する総合通信局

本記事の判定は目安であり、法的判断ではありません。 実際の手続きにあたっては、総務省・総合通信局・日本無線協会・JARDの最新の公式情報を必ず確認してください。制度は改正される場合があります(本記事は2026-10-13時点の情報です)。


まとめ

FPVドローンの映像伝送には、趣味で5.8GHz帯を使うならアマチュア無線技士(4級以上)、業務で5.7GHz帯等の無人移動体画像伝送システムを使うなら第三級陸上特殊無線技士以上の資格が要ります。資格を取ったあとは無線局の開局申請を行い、免許状の交付を受けてから電波を出します。趣味と業務で必要な資格が違うこと、技適のない機器は資格があっても使えないこと。この2点を押さえたうえで、最新の手続き内容は総務省・実施団体の公式情報で確認してください。機体選びから始める場合は、FPVドローンの始め方と機材選び|初心者向け完全ガイドを参考にしてください。

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無線免許の手続きと合わせて、機体・ゴーグルの組み合わせ方を確認しておくとスムーズです。

※価格・在庫状況は変動します。購入前にご確認ください。